ヒト由来の腸内細菌 コッカスAD株
腸内細菌と健康
腸内細菌はビタミンをつくります
ビタミンとは
ビタミンとは何でしょうか。生物学事典には、「ビタミンとは、生物が正常な生理機能を営むために、その必要量は微量であるが、自分ではそれを生成・合成できず、他の天然物から栄養素として取り入れなければならない一群の有機物である」と書かれています。つまり、「ビタミン」は、私たち人間を含めたすべての生物に、微量で体の調節をする働きを持っています。しかも、生物の体内で生成・合成ができず、外界から取り入れなければならない栄養です。ビタミンが不足した場合は、免疫力の低下、成長の低下、潰瘍になりやすいなど、さまざまな症状が出てきます。それだけに、私たちにとって重要な栄養で、私たちが生きていく上で、絶対になくてはならないものです。
ビタミンをつくる腸内細菌
通常、ビタミンはいろいろな食物を通して体内に取り込んでいますが、腸内細菌もビタミンをつくっていることが分かってきました。ネズミやウサギなどは食糞(コプロファージ)といって、排泄したばかりの糞を食べる習性があります。糞の中に混入している腸内細菌を取り入れることで、ビタミンを供給すると考えられています。実際に、ビタミンがつくり出していることが動物実験で確認されています。例えば、ビタミンB群の一つでパントテン酸というものがあります。ネズミの腸から取り出した腸内細菌を培養して、パントテン酸をつくるかどうか調べた結果、腸内細菌がパントテン酸をつくっていることが分かりました。このように、さまざまな動物実験や調査により現在確認されている腸内細菌がつくり出すビタミンは、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸)、ビタミンH(ビオチン入葉酸、ニコチン酸)などがあります。